純米大吟醸酒・大吟醸は原料に精米歩合50％以下（50%以上のお米を削り精米歩合50%以下にしたもの）の米・米こうじ・水のみを使用し、よく磨いた米を10度前後の低温で長時間かけて発酵させる製法である吟醸造りで造られる、より華やかな吟醸香を楽しめる銘柄が多い清酒（日本酒）です。極限まで磨かれた米が使用されている純米大吟醸酒は、米の甘さをしっかりと感じるやさしい飲み口の日本酒です。低温で発酵させることにより果実のような特有の吟醸香をもつように醸造するため、吟醸造りの日本酒はフルーティーで華やかな香りになります。醸造アルコールが添加されていない純粋にお米だけを原料にした日本酒であるため純米ならではの米の旨味とコクがあり、吟醸造りが生み出す吟醸香が調和されています。厳しい温度管理を行い味を際立たせ、手間暇かけて純米吟醸酒を上回る日本酒に仕上げられています。酒米の王様と呼ばれる山田錦を50％まで磨きふっくらとした優しい味わいの紀土-KID、フルーティーさと辛味のバランスが絶妙で辛口としてはやわらかい口当たりの獺祭、軟水を使用し辛口のなかでも淡麗で飲みやすい味わいの久保田、昔ながらの日本酒らしい香りの黒龍 火いら寿などがあります。

純米吟醸酒・吟醸酒は原料に精米歩合60％以下（40%以上のお米を削り精米歩合60%以下にしたもの）の米・米こうじ・水のみを使用し、製法は純米大吟醸酒・大吟醸と同じ吟醸造りでよく磨いた米を10度前後の低温で長時間かけて発酵させる製法で造られています。原料となる米をより精米することで日本酒の雑味が少なくなり、よりクリアな味わいのお酒になると言われ、フルーティー・華やか・きれいなどと表現されます。米の精米歩合が大吟醸よりも低いため質が低下してしまうと思われがちですがそんなことはなく、純米吟醸ならではの芳醇な味わいと華やかな香りのコントラストを楽しむことができます。純米大吟醸酒と純米吟醸酒は単に米を磨いた割合の違いで分けられるものでどちらか良いお酒と言い切れるものではなく、原料米の違いや合わせる料理によって好みは様々です。米の旨みとまろやかなのど越しが味わうことができる八海山、風味がよくフレッシュな鮮度とややフルーティーな味わいの写楽、芳醇・旨口・キレがあり華やかでキレイな香りと余韻のある旨みの十四代 出羽燦々、仙台産の一等米ひとめぼれが使用され超甘口の䴇 SAPPHIRE LABELなどがあります。

純米酒は米（精米歩合の規定なし）・米麹15％以上・水だけで造られた日本酒です。炊き立てのご飯のような香りがあり、純米酒より本醸造酒の方が旨みが深く香りが豊かに広がると感じるという声も多くあります。フルーティーで比較的辛め寄りの味わいサラッとした飲み口で最後にやや苦味がある東光、酸味がはっきりと感じられクリアな後味で余韻が心地よく純米らしい味わいの李白などがあります。
本醸造酒は精米歩合70％以下（30%以上のお米を削り精米歩合70%以下にしたもの）の米・米麹を15％以上、少量の醸造アルコールを添加して製造された日本酒です。醸造アルコールは醪（もろみ）への添加のみが許可され、その添加量は白米重量の10%以下という厳しい基準が設けられています。醸造アルコールはサトウキビやイモ類を原料に酵母のアルコール醗酵により作られ、95％以上のアルコール濃度に蒸留された純度がかなり高いもので日本酒の風味を損なうことはありません。口に含んだ瞬間に濃厚な香りがふくらむ米の豊潤な味わいを引き出した黒松剣菱、爽快でキレがあり飲み飽きしない麒麟山伝統辛口などがあります。

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